1. いかにしてイカ男となりしか
わたし(イカ男)は、九州大学大学院(総合理工学府)で大気海洋環境システム学を専攻し、海洋モデリングを学んでいる学生です。もともと、佐賀県で10年ほどケンサキイカの研究をしていたのですが、「50の手習い」(少しサバを読んで […]
16. 温暖期の負スパイラル
イカ男の記憶では2015年以降、漁場が沖合化している、漁期が遅れているという話を佐賀県玄海地区のイカ釣り漁師さんからしばしば聞きました。実際現場で確かめることはできなかったので、どの程度漁場が沖合化しているのか、漁期が遅 […]
15. 温暖期の豊漁、そして
1990年以降、いわゆるレジームシフトによって寒冷期から温暖期に移行し、日本海における対馬暖流、特に第3分枝の勢力が回復します。この結果、対馬海峡を起源とする海流は寒冷期にくらべて広角に広がるようになりました。スルメイカ […]
17. 税は財源ではない!
政府は国民の生活を改善するために、公共の財やサービスへ財政支出をします。平たく言うと、通貨を発行して、国民に働いてもらいます。国民が自らの生活をよくするためには、政府ではなく、自分たち自身が働かなければならないのです(当 […]
14. 寒冷レジーム期の不漁原因
近年スルメイカの不漁は厳しさを増すばかりですが、少なくとも1965年以降その漁獲量は増減を繰り返してきました。特に、1970年代後半からの約10年間は急激な減少期。原因は、日本海における対馬暖流域の寒冷化と考えられていま […]
33. 黒潮システムの北上
先月7月22日のYahooニュースを見ていたら、宮城県気仙沼市では2022年まではケンサキイカの水揚げはなかったが、2024年はすでに20トン以上が水揚げされている、という記事がありました。地元の関係者は、「近年海水温が […]
13. 渡るに渡れぬ対馬海峡
もう10年近くも前の事ですが、ケンサキイカの移動を研究するにあたって、イカ男は粒子追跡実験(コンピュータシミュレーション)を用いました。イカは単なる物体ではないということで、当時はかなり批判もありましたが、現在では多数の […]
12. 最後のチャンスか⁇
今シーズンのスルメイカの漁獲について、函館新聞が次のように報じています。「函館市農林水産部がまとめた市水産物地方卸売市場での6月の生鮮スルメイカ取扱量は、前年同期比10トン減の19トンにとどまった。漁期ごとの統計を取り始 […]
16. 消費税の罪と罪!
日産自動車株式会社が下請け企業に支払う代金を不当に減額したことは下請法に違反するとし、公正取引委員会は2024年3月、再発防止策などの勧告を行いました。日産による減額の総額は30億2367万6843円で、下請法違反として […]
15. 円安が原因か?
最近は物価上昇が大きな社会問題になっています。最初のころは輸入品が中心でしたが、現在では多くの生活出需品が値上げされていますね。専門家には、円安ドル高が原因だと分析するむきがあります。たしかに円がドルに対して安くなると、 […]
32. スニーカーとストーカーは紙一重⁈
つい最近、東京大学大気海洋研究所の細野博士と岩田准教授の研究グループがとても興味深い論文(Hosono et al, 2024)を発表しました。ヤリイカ(Heterololigo bleekeri )の生殖行動が生まれ月 […]