ケンサキイカ
10. イカ男の名にかけて

以前、粒子追跡実験をした結果、天草海から移動する粒子を見て気づいたことがあった、とお話ししました。つまり、ケンサキイカが東シナ海南部から黒潮に沿って、いったん九州の西に位置する天草海まで北上したにもかかわらず、また鹿児島 […]

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科学哲学のよーな
4. 予測する快楽

イカ男はいま九州大学の大学院で海洋モデリングを学んでいます。海洋モデリングの「モデリング」はもちろんモデルからきていて、モデルの意味には「ある事象について、諸要素とそれら相互関係を定式化して表したもの」というのがあります […]

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ケンサキイカ
9. 変化する対馬暖流

先日(2022年5月27日)放送されたNHK福岡の「ロクいち!福岡」というニュース番組の情報コーナーで、福岡県沿岸でのケンサキイカの不漁について、インタビューを受けました。イカ男はここ数年、現場から離れているので、不漁が […]

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ケンサキイカ
8. 「精子バンク」で保険をかける

春にとれるメスのケンサキイカは、オスとは違って、特に大きくなることはありません。成熟をいったん開始したメスは、たとえ水温が低下しても成熟の状態を維持し、生殖腺重量指数は変化していませんでした(Yamaguchi et a […]

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科学哲学のよーな
3. 頭より運?

ある種の数値分析結果がまとまって、研究者仲間で共有できたとします。これがいわゆる「客観的なデータ」でした。ここからそれぞれの研究者が導き出す結論は、同じでしょうか? 演繹的な作業を続けるのであれば、ほぼ同じ結論が出なけれ […]

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ケンサキイカ
7. 色気か食い気か

イカはどのくらい長生きするのでしょうか。図鑑などを読んだ方なら、「1年未満」とお答えになるかもしれません。もちろん、間違いではないのですが、水族館などで飼育した結果ではありません。イカ男が行ったように、平衡石の輪紋を数え […]

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お知らせ
2. academistに挑戦中

academist(アカデミスト)は学術系クラウドファンディングで、「開かれた学術業界」を実現し、未来社会の基盤を構築してきた研究者たちが最大限活躍できる世の中を目指して設立されました。これは単なる資金獲得のための手段で […]

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ケンサキイカ
6. ○○なしの大イカ

以前、ケンサキイカを毎月定期的に解剖していて、不思議に思ったことがありました。オスの個体は、立派な体格をしたものほど、精巣が細くて小さいのです。ちなみに、ケンサキイカはオスの方が大きいので、いわゆる剣先型の大きい個体はす […]

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ケンサキイカ
5. 大イカは「道草」を食う

佐賀県唐津沖に出たイカ釣り船は、大小さまざまなケンサキイカ(「1.ケンサキイカとイカ男」の写真)を釣り上げて戻ってきます。これは一見当たり前のようですが、スルメイカやアオリイカでは見られないことです。スルメイカは、春は小 […]

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ケンサキイカ
4. 移動経路の「開通」

対馬東水道あたりの海域では、春から夏の終わりにかけて、大小さまざまなサイズのケンサキイカが獲れます。特に、梅雨時期までとれるオスの個体はパラソルのように細長くきれいな形をしていて、まさに剣先イカです。イカ男は6月に漁獲さ […]

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