9. 変化する対馬暖流
先日(2022年5月27日)放送されたNHK福岡の「ロクいち!福岡」というニュース番組の情報コーナーで、福岡県沿岸でのケンサキイカの不漁について、インタビューを受けました。イカ男はここ数年、現場から離れているので、不漁が […]
8. 「精子バンク」で保険をかける
春にとれるメスのケンサキイカは、オスとは違って、特に大きくなることはありません。成熟をいったん開始したメスは、たとえ水温が低下しても成熟の状態を維持し、生殖腺重量指数は変化していませんでした(Yamaguchi et a […]
7. 色気か食い気か
イカはどのくらい長生きするのでしょうか。図鑑などを読んだ方なら、「1年未満」とお答えになるかもしれません。もちろん、間違いではないのですが、水族館などで飼育した結果ではありません。イカ男が行ったように、平衡石の輪紋を数え […]
2. academistに挑戦中
academist(アカデミスト)は学術系クラウドファンディングで、「開かれた学術業界」を実現し、未来社会の基盤を構築してきた研究者たちが最大限活躍できる世の中を目指して設立されました。これは単なる資金獲得のための手段で […]
6. ○○なしの大イカ
以前、ケンサキイカを毎月定期的に解剖していて、不思議に思ったことがありました。オスの個体は、立派な体格をしたものほど、精巣が細くて小さいのです。ちなみに、ケンサキイカはオスの方が大きいので、いわゆる剣先型の大きい個体はす […]
5. 大イカは「道草」を食う
佐賀県唐津沖に出たイカ釣り船は、大小さまざまなケンサキイカ(「1.ケンサキイカとイカ男」の写真)を釣り上げて戻ってきます。これは一見当たり前のようですが、スルメイカやアオリイカでは見られないことです。スルメイカは、春は小 […]
4. 移動経路の「開通」
対馬東水道あたりの海域では、春から夏の終わりにかけて、大小さまざまなサイズのケンサキイカが獲れます。特に、梅雨時期までとれるオスの個体はパラソルのように細長くきれいな形をしていて、まさに剣先イカです。イカ男は6月に漁獲さ […]
3. イカ男、イカを飼う
いったん話を先に進めます。研究を始めて数年後、イカ男はケンサキイカの移動経路推定に関する論文をある学術誌に投稿しました。一般的に、投稿された論文はその研究分野に詳しい研究者からの査読を受け、彼らの納得を得て初めて掲載可能 […]